ラピダスとは、日本政府と民間企業が一体となって設立した次世代半導体の国産ファウンドリ(受託製造企業)です。2026年2月27日、経済産業省がラピダスに対して約1000億円の直接出資を実行するとともに、キヤノンや富士通を含む民間企業32社が合計1676億円の出資を完了したことが発表されました。ただし、キヤノンや富士通をはじめとする各企業の個別出資額の内訳は、ラピダスのビジネス戦略上の理由から非開示となっています。
この記事では、ラピダスの設立背景から2026年2月に実現した歴史的な資金調達の全容、キヤノンと富士通の参画が持つ戦略的意義、そして出資額の内訳が非開示とされる理由まで詳しく解説します。2nm世代の最先端半導体の量産化を目指すラピダスが、日本の半導体産業復活においてどのような役割を果たすのか、その全体像をお伝えします。

ラピダスとは何か:日本の半導体復活を担う国策ファウンドリの全容
ラピダスとは、2022年8月に設立されたRapidus株式会社の通称であり、次世代の2ナノメートル(nm)世代ロジック半導体の国内製造基盤を確立することを目的とした国策ファウンドリです。「ラピダス」という社名はラテン語で「速い」を意味しており、製造所要期間の短縮(短TAT:Turn Around Time)を事業の核心的な価値として掲げています。
日本の半導体産業は、1980年代には世界市場で圧倒的なシェアを誇っていました。しかし、日米半導体摩擦や、設計と製造を分離する水平分業型モデルへの世界的なパラダイムシフトに乗り遅れた結果、世界シェアは10%未満にまで低下しました。特にトランジスタ構造が平面から立体へと進化するFinFET型の世代において、日本企業は最先端プロセスの開発から完全に脱落してしまったという経緯があります。
ラピダスはこの技術的空白を挽回するため、既存のFinFET技術を飛び越えて、全く新しいトランジスタ構造であるGAA(Gate-All-Around)を採用する2nm世代へ直接参入する「リープフロッグ(蛙跳び)」戦略を採用しています。GAA構造とは、電流の通り道をゲートが四方から完全に包み込む設計のことです。微細化が進むと従来の構造ではリーク電流の防止が難しくなりますが、GAA構造はこの問題を解決し、処理速度の飛躍的な向上と消費電力の大幅な削減を同時に実現します。
ラピダスの技術基盤:米国IBMとの連携と統合製造サービスの構築
ラピダスの技術的基盤を支えているのは、米国IBM社との強固なパートナーシップです。IBMは2021年に世界で初めて2nmプロセスのテストチップの試作に成功しており、基礎研究分野において世界最高峰の技術的蓄積を有しています。この最先端技術を日本に移転するため、日本政府は「技術研究組合 最先端半導体技術センター(LSTC)」を設立しました。現在、ラピダスとLSTCは両輪となって機能しており、数百名規模の日本のトップエンジニアが米国ニューヨーク州アルバニーにあるIBMの研究拠点に派遣され、2nmの要素技術の獲得と初期設計のノウハウ吸収に尽力しています。
ラピダスの戦略は前工程(シリコンウエハーへの回路形成)の微細化にとどまりません。切り出したチップを樹脂で封入し、複数のチップを高密度に組み合わせて高性能化を図る後工程(パッケージング)の技術開発にも、国からの支援が行われることとなりました。異なる機能を持つ複数の小さなチップ(チップレット)を一つのパッケージ内で高速に接続する2.5Dや3Dパッケージング技術は、微細化の物理的限界が近づく中で次世代半導体の付加価値を決定づける極めて重要な領域です。ラピダスは最先端の前工程と高度な後工程を一つの拠点で一貫して提供する「統合製造サービス」を構築することで、リードタイムの劇的な短縮を図り、TSMCに対する独自の競争優位性を確立しようとしています。
2026年2月の資金調達の全容:政府による約1000億円の直接出資という歴史的転換
2026年2月27日、ラピダスに対して官民双方から歴史的な規模の資本注入が行われたことが発表されました。この発表において最も画期的であったのは、日本政府がこれまでの「補助金」という支援形態から一歩踏み出し、ラピダスに対する直接出資を初めて実行した点です。
赤沢亮正経済産業大臣は記者会見において、「ラピダスへの投資は政府が進める成長投資の要であり、国益のため必ず成功させなければならない国家的プロジェクトだ」と強い決意を表明しました。経済産業省が所管する独立行政法人情報処理推進機構(IPA)を通じて約1000億円の出資が行われ、この結果、日本政府はラピダスの株式の約4割を保有する筆頭株主となりました。
ここで注目すべきは、政府が全株式の約4割を保有しながらも、経営に対する議決権比率を意図的に11.5%に抑制した点です。残りの株式は「議決権なしの株式」として設計されました。この背景には、かつて政府主導で設立されたエルピーダメモリなどの半導体企業において、官僚的な意思決定プロセスの遅さや市場の需要変動に対する柔軟性の欠如が経営破綻の大きな要因となった歴史的教訓があります。半導体市場は技術の陳腐化が極めて速く、数ヶ月の投資判断の遅れが致命傷となる激しいグローバル競争の場です。政府は資金面で強力な国家の裏付けを提供しつつも、ラピダスの経営陣に民間企業としての迅速かつ主体的な意思決定を促すという明確な意図のもと、この資本政策を採用しました。
民間企業32社による出資額1676億円の詳細と内訳が非開示となる戦略的理由
政府の直接出資と同日、民間企業からの大規模な第三者割当増資の完了も発表されました。キヤノンや富士通、ホンダを含む24社が新たに資本参加し、トヨタ自動車などの既存株主8社も追加出資を行った結果、今回の資金調達に参加した民間企業は合計32社にのぼりました。
今回の民間32社による出資総額は1676億円となり、当初想定されていた1300億円という目標を大きく上回りました。既存の出資分である73億円を合算すると、民間企業による出資額は合計で約1749.5億円へと拡大し、政府の出資分と合わせた官民の出資総額は約2749億円に達しています。
| 出資主体 | 出資額 | 備考 |
|---|---|---|
| 日本政府(IPA経由) | 約1000億円 | 初の直接出資、株式約4割・議決権11.5% |
| 民間企業32社(今回分) | 1676億円 | 新規24社+既存8社の追加出資 |
| 民間企業(既存分) | 73億円 | 設立時からの出資 |
| 官民合計 | 約2749億円 | — |
多くの関心が寄せられているのが、キヤノンや富士通をはじめとする個別企業の出資額の詳細な内訳です。しかし、出資した32社の社名の全リストや個別の出資額については一切開示されていません。
この「個別出資額の意図的な非開示」には、ラピダスのビジネスモデルの根幹に関わる深い戦略的意図があります。第一の理由は、ラピダスが「純粋かつ中立的なファウンドリ」としての立場を鮮明にするためです。特定の企業が突出して巨額の出資を行っていることが公になれば、世界中の潜在的な顧客企業が「大株主の製造が優先されるのではないか」という疑念を抱くことになります。TSMCが世界中で支持を集めている最大の理由は「顧客と競合しない」という絶対的な中立性にあり、ラピダスもまた出資比率によるヒエラルキーを隠すことで、あらゆる顧客への平等な製造キャパシティの提供をアピールしています。
第二の理由は、「オールジャパン」としての横並びの連携を維持するためです。出資企業には自動車メーカーであるトヨタ自動車やホンダ、通信・エレクトロニクス分野のNTTやソニーグループ、ソフトバンク、富士通、金融機関として三菱UFJ銀行をはじめとするメガバンク3行や日本政策投資銀行、さらには物流・商社として日本通運や長瀬産業など、日本の主要産業を網羅する多様なセクターが含まれています。事業規模も財務状況もそれぞれ異なるこれらの企業間で、出資額の多寡を公表することは不要な序列や軋轢を生むリスクがあります。「総計32社による強固なスクラム」というメッセージを発信することが、プロジェクト全体の推進力を最大化する上で最も効果的な判断です。
32社という出資企業の構成そのものが、ラピダスを取り巻くエコシステムの重層的な広がりを示しています。日本通運のような物流企業の参画は、微細な振動すら許されない精密な半導体製造装置や温度管理が極めてシビアな特殊化学薬品の安全な輸送網が事業基盤に不可欠であることを意味しています。長瀬産業のような化学系商社の存在は、先端材料の安定的な調達ルートの構築を裏付けるものです。総額1676億円という数字以上に、多種多様な産業群からの支援の網の目こそが、ラピダスのプロジェクトを支える真の「内訳」であるといえます。
キヤノンの出資が持つ意味:ナノインプリント技術がラピダスの製造コストを激変させる
今回の資金調達において市場から特に注目を集めた新規出資企業の一つがキヤノンです。キヤノンの出資は単なる財務的投資ではなく、ラピダスの製造プロセスに決定的な技術革新をもたらす戦略的な布石です。
キヤノンが半導体産業に提供する核心的な技術が「ナノインプリント・リソグラフィ(NIL)」です。2nm世代の極細回路をシリコンウエハー上に描き出すためには、現在オランダのASML社が独占供給するEUV(極端紫外線)露光装置が業界標準となっています。ラピダスもパイロットラインの初期設計においてEUV露光機の導入に着手しています。しかしEUV露光装置は1台あたり数百億円に達する価格に加え、稼働に莫大な電力を消費するという、コストと環境負荷の面で大きな課題を抱えています。
これに対してキヤノンのNIL技術は、光を用いて回路を「焼き付ける」従来の露光技術の概念を根本から覆すものです。あらかじめ微細な回路パターンを立体的に刻み込んだマスク(型)を、ウエハー上に塗布された樹脂(レジスト)に直接ハンコのように「押し当てる」という物理的な原理で回路を形成します。
消費電力の劇的な削減がNIL技術の第一の優位性です。NIL技術は複雑な光学レンズ系や強力な光源を必要としないため、既存の先端露光技術と比較して稼働時の消費電力を約10分の1にまで削減できるとされています。この低消費電力技術はIoT社会を支える基盤技術として高く評価され、環境賞の優秀賞を受賞した実績を持っています。カーボンニュートラルが求められる時代において、ラピダスの北海道千歳市の工場を環境配慮型の「グリーン・ファブ」として世界にアピールするための強力な武器となります。
製造コストの大幅な削減とプロセスの簡略化が第二の優位性です。従来の露光技術では複雑な回路パターンを形成するために、露光、現像、エッチングといった工程を何度も繰り返す必要がありました。しかしNIL技術ではマスクの凹凸を一度のプレスで転写できるため、15nm以下の極めて微細なパターンであっても、劇的に少ない工程で製造が可能です。
NIL特有の課題であった異物混入による欠陥についても、キヤノンは超高性能フィルターによる徹底した清浄化技術や、接触エリアを局所的に超クリーンな環境に保つ「エアーカーテン」技術を装置内に実装して克服しています。さらに、リアルタイムで位置を計測する「TTMスコープ」の開発に加え、DMD(微細ミラー群)を用いたレーザー照射制御によりウエハーを熱変形させて位置を合わせるという独自の補正システムを開発し、1nm以下の超高精度な位置合わせを実現しました。
ラピダスの量産ラインにおいては、トランジスタの心臓部などの最重要レイヤーにはEUV露光が用いられる見通しです。一方で、半導体の回路形成は数十から数百もの層を積み重ねるプロセスであり、ミドルエンドやバックエンドの配線層などにキヤノンのNILを適用する「ハイブリッド・リソグラフィ製造プロセス」が確立されれば、製造コストと環境負荷の両面でTSMCなどの競合に対して圧倒的な差別化が実現します。キヤノンにとってラピダスへの出資は、自社のNIL技術を最先端ファウンドリの実際の量産ラインに組み込み、プロセスを最適化するための絶好の実証実験場を獲得したことを意味しています。
富士通の出資が持つ意味:AI計算基盤の国内製造確保と開発スピードの革新
キヤノンと並び、ラピダスの中長期的な事業の成否を握る重要な新規出資者が、日本最大級のIT・ソリューションベンダーである富士通です。富士通の参画は、ラピダスにとって「最先端プロセスを必要とする巨大な顧客」の確保を意味し、富士通にとっては「次世代計算基盤の製造を担保する生命線」の確保を意味しています。
富士通は、日本国内で独自に世界最高峰のハイエンド・ロジック半導体を設計できる数少ないファブレス機能を持つ企業です。理化学研究所と共同開発し、計算速度ランキングで世界第一位を獲得した実績を持つスーパーコンピュータ「富岳」の心臓部CPU「A64FX」を自社設計したことが、その卓越した設計能力を証明しています。次世代スーパーコンピュータやデータセンター向けの高度な計算基盤には、現在の数ナノメートル世代をさらに凌駕する2nm世代の圧倒的な計算能力と電力効率が不可欠です。富士通はラピダスとの間で2nmチップの共同開発や次世代スーパーコンピュータ向けCPUの設計を見据えた中長期的な連携のロードマップ策定を進めており、ラピダスの技術が確立された際には最も早く大口の製造委託を行うプライムカスタマーとなる可能性があります。
注目すべきは、富士通が2026年2月3日に発表した米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)との協業です。富士通が高度な演算処理に特化して自社設計したCPUと、エヌビディアが圧倒的な強みを持つ並列処理に優れたGPUを緊密に組み合わせることで、世界最高水準のAIサーバーを構築するという枠組みが発表されました。エヌビディアのGPUの性能を極限まで引き出すためには、それに接続されるCPUも極超高速・低遅延・省電力でなければならず、富士通が設計する次世代CPUの製造先としてラピダスは極めて有力な候補となります。
富士通がラピダスに出資する最大の理由は経済安全保障上のリスクヘッジです。現在、富士通のようなハイエンドチップの設計企業は製造の大部分を台湾のTSMCに依存しています。しかし、AI市場の爆発的な拡大によりTSMCの最先端製造ラインは常に世界中のITジャイアントからの注文で満杯状態にあり、製造枠の確保自体が極めて困難な状況です。さらに台湾海峡における地政学的リスクが現実化した場合、海外ファウンドリへの過度な依存は富士通のサーバー事業やAIソリューション事業全体を機能停止に追い込む致命的なリスクとなります。国内に2nmチップを安定製造できるセカンドソース(代替調達先)を確保することは、富士通の事業継続性の観点から絶対に譲れない要請です。
加えて、ラピダスが事業のコアバリューとして掲げる「超短納期(短TAT)」の製造モデルは、富士通の開発プロセスに革新をもたらします。従来の海外ファウンドリを利用した場合、新設計のプロセッサのテスト用ウエハーを投入してからサンプルが手元に戻るまで数ヶ月という長いリードタイムが必要でした。ラピダスの短TATが実現すれば、富士通の開発陣は「設計→試作→評価→再設計」という開発サイクルをこれまでの数倍の速度で回すことができるようになり、日進月歩で進化するAI市場において他社に先駆けて最新鋭の計算基盤を市場投入することが可能となります。
ラピダスが2027年量産化までに越えるべき壁:5兆円の資金確保とAI半導体市場での顧客獲得
官民合計約2749億円の資本注入により、ラピダスは初期の基盤構築において大きな推進力を得ました。しかし、2027年後半に北海道千歳市の工場(IIM:Innovative Integration for Manufacturing)での量産開始を目指す中で、依然として高い壁が立ちはだかっています。
最大のハードルは圧倒的な資金不足の解消です。ラピダスの小池淳義社長は、2nm半導体のパイロットライン立ち上げから本格量産体制の構築まで、トータルで約5兆円が必要であると明言しています。現在の補助金・出資の総額は約1兆数千億円規模にとどまっており、目標額の3分の1にも達していないのが現実です。ラピダスはトヨタ自動車や三菱UFJ銀行といった巨大な資本力を持つステークホルダーに対し、新たな資金調達スキームの構築に向けた要請を行っているとされています。今回の第三者割当増資で集まった1676億円は次のステップへ進むための「繋ぎの資金」としての性格が強く、今後はメガバンクからの協調融資や海外機関投資家を巻き込んだ大規模な資金調達を連続的に成功させる必要があります。
資金調達の成否を左右するのが、ファーストカスタマーからの「初受注」の獲得です。小池社長は2026年中に最初の量産受注を得るというロードマップを描いています。ラピダスが狙う最大のターゲットはAI半導体市場であり、世界のAI半導体市場は近い将来1兆ドル(約150兆円)規模に膨れ上がると予測されています。
現在、AI半導体市場の恩恵はエヌビディアという設計者とTSMCという製造者のタッグに過度に集中しています。エヌビディアの覇権に対抗してAMDが猛追を見せているほか、グーグル、メタ、アマゾンといった巨大IT企業(ハイパースケーラー)は、エヌビディアの高価な汎用GPUに依存せず自社のAIサービスに特化した独自のカスタム半導体の開発を急速に進めています。これらの企業にとって最大の課題は、設計したカスタムチップを製造してくれる委託先がTSMC以外にほとんど存在しないことです。TSMCの製造ラインが逼迫し、価格交渉力も完全にTSMC側に握られている状況において、高品質な最先端チップを提供する「第二の選択肢」の登場が渇望されています。
ラピダスはこのAI半導体市場における需要の受け皿となることを目指しています。TSMCが大量生産に最適化しているのに対し、ラピダスは小回りの利く専用ラインの提供、短TATでの高速プロトタイピング、複数のチップレットを組み合わせる高度なパッケージング技術の柔軟な提供によって、顧客企業の開発サイクルを強力に支援するビジネスモデルを掲げています。AI市場の急拡大が生み出した「世界の最先端製造キャパシティの構造的不足」こそが、後発のラピダスにとって千載一遇のビジネスチャンスとなっています。
ラピダスプロジェクトが日本の産業にもたらす影響と今後の展望
2026年2月に実現した官民一体の資金調達は、日本の産業界と政府が「次世代半導体の国内製造基盤の喪失は国家のテクノロジー競争力の永続的な敗北を意味する」という危機感を共有し、背水の陣で臨んだ歴史的なマイルストーンです。1000億円の直接出資によって筆頭株主となった政府が、あえて議決権を11.5%に制限することで民間の活力を最大限に引き出そうとする姿勢は、過去の国策プロジェクトの失敗から学んだガバナンスの進化を示しています。
キヤノンのナノインプリント技術による省電力・低コストプロセスの実現、富士通が構想する最先端AI計算基盤の国内製造確保、そして自動車、通信、金融、物流にまたがる32社の多様な産業群からの支援は、単なる工場建設にとどまらない「日本発の新たな半導体エコシステム」の構築を意味しています。出資額の内訳を非開示とし、純粋なファウンドリとしての中立性を保つという判断も、グローバル市場で幅広い顧客を獲得するための戦略的な選択です。
技術のキャッチアップ、IBMとの連携による2nm量産技術の確立、5兆円という資金調達の完遂、そして巨大なファブレス顧客の獲得と、2027年の量産化までに越えなければならない壁は依然として高い状況です。しかし、世界的なAI半導体の需要拡大と製造キャパシティの構造的不足は、後発であるラピダスにとって大きな追い風となっています。この国家を挙げた前例のない挑戦の行方は、一企業の成否にとどまらず、AIとデータ駆動型社会において日本が再び世界のテクノロジーの中枢で存在感を発揮できるかどうかを左右する、極めて重大な試金石です。

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