トヨタの新型「ランドクルーザーFJ」は、全長約4.5mのコンパクトなボディに本格的なラダーフレームを搭載した新世代のオフロードSUVです。通称「ミニランクル」と呼ばれるこのモデルは、2025年10月に開催されたジャパンモビリティショー2025で世界初公開され、2026年中盤の発売が予定されています。直線基調の「カクカクボディ」と2.7Lガソリンエンジンを組み合わせ、扱いやすいサイズと本格的な悪路走破性を両立させた注目の一台となっています。
この記事では、新型ランドクルーザーFJのボディサイズやエンジンスペック、デザインの特徴、価格予想まで詳しく解説します。ランドクルーザーの新たな選択肢として登場するミニランクルの全貌をお伝えします。

トヨタ ミニランクル「ランドクルーザーFJ」とは
トヨタ自動車が新たにラインナップに加える「ランドクルーザーFJ」は、ランドクルーザーシリーズの第4のモデルとして開発されました。これまでランドクルーザーシリーズは、フラッグシップの「300シリーズ」、中核を担う「250シリーズ(旧プラド)」、業務用途を主眼とした「70シリーズ」という3つの柱で構成されてきました。新型FJはこれらに加わる形で、より身近なサイズと価格でランドクルーザーの価値を提供するモデルとなります。
「FJ」という名称は、伝説的な名車「FJ40」や「FJクルーザー」の精神的後継であることを示すとともに、「Freedom & Joy(自由と喜び)」という新たな開発コンセプトを体現しています。2023年のランドクルーザー250発表会でティザー画像が公開され、その後商標登録が確認されたことで、新型車の存在が現実味を帯びました。
ミニランクル誕生の背景
新型ランドクルーザーFJが開発された背景には、既存モデルの大型化という課題がありました。現行のランドクルーザー250は全幅1,980mmという堂々たるサイズを持ち、高い悪路走破性を誇る一方で、日本の狭い林道や都市部の駐車場では扱いにくいという声がありました。
かつてのプラド2ドアショートや、北米で人気を博したFJクルーザーが担っていた「取り回しの良い本格オフローダー」という市場セグメントが空白となっていたのです。若年層やアクティブなライフスタイルを持つユーザーに対し、より身近なサイズと価格でランドクルーザーの価値を届けたいという思いが、ミニランクル開発の原動力となりました。
ランドクルーザーFJのボディサイズ詳細
全長4.5m級の絶妙なサイズ設定
新型ランドクルーザーFJのボディサイズは、全長4,575mm、全幅1,855mm、全高1,960mm、ホイールベース2,580mmと予測されています。この「全長4,575mm」という数値は、日本の道路環境において極めて絶妙な設定となっています。
トヨタRAV4の全長が約4,600mm、カローラクロスが約4,490mmであることを考えると、新型FJはこれら人気ミドルクラスSUVとほぼ同等のサイズ感です。多くの機械式駐車場やコインパーキングの全長制限である5.0mを余裕でクリアし、フェリー料金の区分においても経済的なメリットを享受できます。ランドクルーザーとしての存在感を保ちながら、日常使いでの実用性を確保した絶妙なパッケージングといえます。
ホイールベース2,580mmがもたらす機動性
新型FJで特筆すべきは、2,580mmというホイールベースの短さです。ランドクルーザー250のホイールベースが2,850mmであるのに対し、270mmも短縮されています。
ホイールベースの短縮は、直進安定性の面では不利に働くこともありますが、オフロード走行においては強力な武器となります。車体腹部が地面の起伏に接触しないための「ランプブレークオーバーアングル」を大きく確保できるため、亀の子状態(スタック)になるリスクを大幅に低減できます。さらに最小回転半径を5.5m以下に抑えることが可能となり、都市部でのUターンや林道での切り返しにおいて軽快な機動性を発揮します。
全幅1,855mmと全高1,960mmの意味
全幅1,855mmという数値は、RAV4の1,865mmよりもわずかに狭い設定です。ランドクルーザー250や300の1,980mmと比較すれば100mm以上スリムであり、狭い路地でのすれ違いや草木の生い茂る道への進入において心理的なハードルが大幅に下がります。
一方で全高1,960mmは、このクラスのSUVとしては異例の高さとなっています。カローラクロスの1,620mm、RAV4の1,685mmと比較すると200mm以上も背が高くなっています。この高さは本格的なラダーフレーム構造の採用によるフロア高の上昇と、悪路走破に不可欠な十分なロードクリアランスを確保した結果です。乗用車ベースのクロスオーバーSUVとは一線を画す「クロカン四駆」としてのアイデンティティを示しています。
カクカクボディの機能美とデザイン
直線基調のスクエアシルエット
「カクカクボディ」というキーワードは、新型ランドクルーザーFJのデザインを最も端的に表現しています。現代の自動車デザインで主流となっている流麗な曲線や複雑なプレスラインとは対照的に、FJは直線基調の潔いデザインを採用しています。
この箱型デザインには明確な機能的理由があります。第一に、車両感覚の把握しやすさです。ボンネットの左右前端や車体の四隅が運転席から明確に視認できる形状となっており、ドライバーは車両の位置をミリ単位で把握できます。崖沿いの狭路や岩場を乗り越えるシビアなオフロード走行において、この見切りの良さは安全性を担保する重要な要素となります。
第二に、空間効率の最大化です。車体側面や後端を垂直に近づけることで、限られた設置面積の中で最大の室内空間と荷室容量を確保できます。キャンプ道具やアウトドアギアを隙間なく積み込む際、スクエアな荷室形状は大きなメリットをもたらします。
歴代ランクルへのオマージュ
デザインのディテールには、歴代ランドクルーザー、特に40系や70系へのオマージュが散りばめられています。フロントフェイスには、トヨタの楕円エンブレムではなく伝統の「TOYOTA」スクリプトエンブレムを中央に配置した水平基調のグリルが採用される見込みです。
ヘッドライトのデザインについては、クラシックな「丸目」と精悍な「角目」のデザインオプションが用意される可能性があり、ユーザーの好みに応じた表情の選択が可能になると予想されています。サイドビューでは、太く垂直に近い角度で立ち上がったピラーが特徴的で、かつてのFJクルーザーの意匠を継承しています。この太いピラーは横転時の乗員保護性能を高める役割も果たしています。
修理しやすさを考慮したバンパー設計
機能美の極致ともいえるのが、前後バンパーの設計思想です。本格的なオフロード走行において、バンパーのコーナー部分は岩や立木に接触するリスクが最も高い部位となります。新型FJでは、バンパー全体を一体成型するのではなく、コーナー部分だけを独立させた「セグメント構造」を採用しているとの情報があります。
これにより万が一バンパーを破損した場合でも、全交換する必要がなく破損したコーナーパーツだけを安価に交換できます。ランクル70系などで培われた知見が活かされており、「道具として使い倒してほしい」というトヨタのメッセージが込められています。この構造はカスタマイズの容易さにも繋がり、ユーザーが自分好みにクルマを仕上げる楽しみを拡張します。
背面スペアタイヤとバックドア
リア周りのデザインにおいては、バックドアにスペアタイヤを背負うスタイルが採用されることが濃厚です。床下収納式に比べてデパーチャーアングル(発進角)を稼ぐことができ、オフロード走行時のリアバンパー接地リスクを低減します。パンク時のタイヤ交換作業においても、泥まみれの床下からタイヤを取り出す必要がなく作業性が高いというメリットがあります。
バックドアの開閉方式は背面タイヤの重量を支えるため、跳ね上げ式ではなく横開き式が採用されます。ガラスハッチのみの開閉機能が備わることで、ちょっとした荷物の出し入れには不便を感じさせない配慮がなされると予想されます。
ランドクルーザーFJのプラットフォームとシャシー
IMVプラットフォームの採用理由
新型ランドクルーザーFJの骨格には、ランドクルーザー300や250で採用された最新の「TNGA-Fプラットフォーム」ではなく、新興国向け多目的車プロジェクト「IMV」のプラットフォームが採用されます。具体的には「IMV 0(ゼロ)」の改良版が採用されることが確実視されています。
この選択はコストダウンのためだけの妥協ではありません。TNGA-Fは極めて高性能ですが、コストが高くプラットフォーム自体のサイズや重量も大きくなりがちです。もしTNGA-Fを採用していれば、車両価格は500万円を超えボディサイズもさらに拡大せざるを得なかったでしょう。
IMVプラットフォームは、ハイラックスやフォーチュナーといった車種で長年熟成され、世界中の悪路で鍛え上げられた実績があります。タイで発表された「ハイラックス チャンプ(Rangga)」で採用された最新のIMV 0プラットフォームは、架装の自由度が高くシンプルで堅牢な構造を持っています。これをベースにSUVとしての快適性や安全性を高めることで、「適正な価格」と「ランクルクオリティの頑丈さ」の両立が可能になりました。
サスペンション形式と走りの特性
サスペンション形式については、フロントに独立懸架式のダブルウィッシュボーン、リアに車軸式のトレーリングリンク・リジッドを採用すると見られます。ベースとなるハイラックスチャンプはリアがリーフスプリング(板バネ)ですが、FJは乗用ユースが主となるため乗り心地と路面追従性を重視してコイルスプリングに変更される可能性が高いです。
ラダーフレーム構造特有の振動は懸念材料ですが、トヨタはスポット溶接の増し打ちや構造用接着剤の使用拡大、キャブマウントの改良などにより対策を講じてくるはずです。ホイールアーティキュレーション(タイヤの上下動の幅)はランドクルーザー70系と同等レベルを確保しているとされ、モーグル地形などでの接地性は非常に高いと期待されます。
ランドクルーザーFJのエンジンスペック
2.7Lガソリンエンジン「2TR-FE」の採用
新型ランドクルーザーFJの心臓部には、直列4気筒2.7L自然吸気(NA)ガソリンエンジン「2TR-FE」が搭載されます。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| エンジン型式 | 2TR-FE |
| 総排気量 | 2,693cc |
| 最高出力 | 163PS(120kW)/ 5,200rpm |
| 最大トルク | 246N・m(25.1kgf・m)/ 3,900rpm |
| トランスミッション | 6速オートマチック(6 Super ECT) |
| 駆動方式 | パートタイム4WD |
2TR-FEエンジンの信頼性と耐久性
2TR-FEは、トヨタにとって伝説的な名機の一つです。初代ランドクルーザープラド(150系)から現行の250系(ガソリン車)、ハイラックス(海外仕様)、ハイエース、コースターに至るまで極めて広範囲な車種に採用され続けています。
このエンジンの最大の美点は、圧倒的な信頼性と耐久性にあります。鋳鉄製のシリンダーブロックを採用しており、熱や負荷に対する耐性が極めて高く、数十万キロの走行にも耐えうる頑丈さを持っています。構造がシンプルであるため故障のリスクが低く、万が一トラブルが発生しても世界中のどんな僻地でも部品が手に入り修理が可能です。この点はランドクルーザーにとって何にも代えがたい性能といえます。
扱いやすい出力特性
出力特性としては、高回転でのパンチ力はありませんが、低回転域からフラットにトルクが発生します。ストップ&ゴーの多い市街地や、極低速でのコントロールが求められるオフロード走行において非常に扱いやすい特性を持っています。
最新のダウンサイジングターボエンジンのような過給のラグや急激なトルク変動がないため、滑りやすい路面でもタイヤのグリップを感じ取りながら繊細にクルマを進めることができます。「今どき2.7LのNAエンジン?」と思われるかもしれませんが、オフロード走行における扱いやすさでは最適な選択といえます。
パートタイム4WDシステム
駆動方式は、シンプルかつ堅牢な「パートタイム4WD」が採用されます。通常走行時は後輪駆動(2WD)で燃費を稼ぎ、悪路や雪道ではドライバーが手動でトランスファーを操作して4WD(H4/L4)に切り替えます。
特に副変速機(ローレンジギア)を備えている点は、SUV風のクロスオーバー車に対する決定的なアドバンテージです。急な登坂路や大きな岩を乗り越えるような場面では、ローレンジに入れることで強大な駆動トルクを得ることができ、エンジンの力を最大限に引き出します。
ランドクルーザーFJのインテリアと実用性
機能優先のコックピット
インテリアのデザインは外装同様に「機能優先」の思想が徹底されています。ダッシュボードは水平基調のデザインを採用しており、車両の傾き(ロールやピッチ)を感覚的に把握しやすくなっています。過度な加飾やピアノブラックのような傷つきやすい素材は避けられ、ハードプラスチックや耐久性の高い合成皮革などタフに使える素材が選ばれています。
操作系においては、「全ての操作をタッチパネルに集約」する昨今のトレンドとは一線を画しています。エアコンの温度調整や風量調整、オーディオのボリューム、4WDの切り替えスイッチなどは、手袋をしたままでも確実に操作できる物理スイッチやダイヤルが残されています。これは極寒地や作業現場での使用を想定した配慮です。
メーターパネルにはフルデジタルの液晶ディスプレイが採用される見込みで、傾斜計、各タイヤのトラクション状況、デフロックの作動状態などがオフロード走行に特化した表示内容で確認できます。
居住空間とシートアレンジ
全長4.5m級というサイズ制限があるため、室内空間はランドクルーザー250のような広大さはありません。しかしスクエアなボディ形状のおかげで、頭上空間(ヘッドクリアランス)や肩周りの空間(ショルダールーム)には十分な余裕があります。フロントシートはホールド性を重視した形状となり、長時間の運転でも疲れにくい設計がなされています。
リアシートについてはホイールベースが短いため足元の広さ(レッグルーム)はカローラクロスやRAV4と同等か若干狭く感じる可能性があります。しかし座面位置が高く設定されている(シアターレイアウト)ため前方視界は良好で、閉塞感は少ないでしょう。シート表皮には撥水加工が施されたファブリックや汚れを拭き取りやすい合成皮革が用意され、濡れた衣服や泥のついたズボンで乗り込んでも気兼ねなく使える仕様になると予想されます。
荷室の使い勝手
ラゲッジルームは5名乗車時でも日常の買い物や週末のキャンプ道具を積み込めるだけの容量が確保されています。フロアは汚れに強い樹脂素材やラバーマットが採用される可能性が高く、汚れたギアをそのまま放り込めるタフさを持っています。
リアシートは6:4分割可倒式で、背もたれを倒せばフラットに近い広大な荷室が出現します。ユーティリティナットやフックが随所に配置され、ネットやバーを使って荷物を固定したり棚を自作したりといったDIYカスタマイズの余地も残されています。
安全性と先進装備
Toyota Safety Sense 3.0の搭載
新型ランドクルーザーFJには、トヨタの最新予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense 3.0」が全車標準装備されると見られます。
プリクラッシュセーフティは、車両だけでなく歩行者(昼夜)、自転車運転者(昼夜)、自動二輪車(昼)を検知し、衝突回避や被害軽減をサポートします。交差点での右折時の対向直進車や、右左折時の横断歩行者検知にも対応しています。
レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)は、高速道路などで先行車に追従走行しドライバーの疲労を軽減します。レーントレーシングアシスト(LTA)は車線の中央を走行するようにステアリング操作を支援します。オートマチックハイビームは夜間の視界を確保しつつ対向車への眩惑を防ぎます。
オフロード支援機能
安全装備はオンロードだけのものではありません。マルチテレインモニターは車両の前後左右に搭載されたカメラの映像を合成し、ドライバーの死角となる路面状況をナビ画面に表示します。ボンネット直下の死角を映像で確認できる「アンダーフロアビュー」は、岩場や急な下り坂でのライン取りに威力を発揮します。
ダウンヒルアシストコントロール(DAC)は、急な下り坂でブレーキ操作なしに一定の低速を維持して降りることができる機能です。ドライバーはステアリング操作に集中できるため、滑りやすい斜面でも安全に降坂できます。
ライバル車との比較
スズキ・ジムニーシエラ(5ドア)との違い
ジムニー5ドアはコンセプトにおいて最も近い存在です。両車ともにラダーフレーム、リジッドアクスル、カクカクボディという共通点を持ちます。
しかし車格とパフォーマンスには明確な差があります。ジムニー5ドアは全長約3,985mm、全幅1,645mm、エンジンは1.5L(約102PS)です。対するFJは全長約4.5m、全幅1.8m超、エンジンは2.7L(約163PS)となります。ジムニーは軽自動車枠から派生した究極のコンパクトさと林道などの極めて狭い場所での機動力が武器です。一方FJはより広い室内空間と積載能力、長距離移動における余裕ある動力性能と快適性を持っています。ソロやデュオでの探検ならジムニー、ファミリーやグループでのキャンプ、高速道路を使った遠出ならFJという住み分けになるでしょう。
フォード・ブロンコスポーツとの違い
北米市場で人気のブロンコスポーツは、サイズ感やターゲット層が重なる強力なライバルです。全長約4.4mでFJに近いサイズですが、決定的な違いはプラットフォームにあります。ブロンコスポーツはモノコックボディ構造を採用しています。
ブロンコスポーツはオンロードでの乗り心地やハンドリング、先進的なデジタルガジェットの装備において優位性があります。しかしFJはラダーフレーム構造による絶対的な堅牢性と、長期間過酷な使用に耐える耐久性において勝ります。
トヨタ・RAV4との違い
同門対決となるRAV4との比較も重要です。RAV4(特にAdventureグレード)はオフロードテイストを取り入れたデザインと高度な4WDシステムを持っていますが、基本は乗用車ベースのモノコックSUVです。
RAV4は燃費性能、高速巡航時の静粛性、乗り心地の良さにおいて優れています。しかし岩場での腹打ちを気にせずに走れるクリアランスや、車体が捻じれるような地形での剛性感においてはFJに軍配が上がります。都市部での快適性と燃費を最優先するならRAV4、趣味性や悪路への絶対的な安心感、「ランクルに乗っている」という所有感を求めるならFJが選ばれることになります。
ランドクルーザーFJの価格予想
350万円〜450万円のレンジを予測
新型ランドクルーザーFJの価格設定はその成功を左右する最大の要因です。ランドクルーザー250のガソリンモデルが約520万円からスタートしていることを踏まえると、FJはそれよりも明確に安価である必要があります。一方でRAV4のガソリン4WDモデルが約350万円〜400万円のレンジにあるため、これと競合するか若干上のプレミアム性を持たせた価格帯が想定されます。
市場分析を総合すると、車両本体価格は350万円〜450万円のレンジになると予測されます。エントリーグレードは360万円前後で装備を簡素化しカスタマイズベースとしての需要を狙います。量販グレードは420万円前後で快適装備や安全装備を充実させたメインモデルとなります。上級グレードは460万円前後で本革シートや専用加飾を施したプレミアム仕様が設定されるでしょう。
この価格帯であれば若年層のファンでも残価設定ローンなどを活用して購入を検討できる範囲内であり、かつてのFJクルーザーや70系再販モデルのような爆発的なヒットを生む可能性が高いといえます。
発売時期と今後のスケジュール
ジャパンモビリティショー2025での世界初公開
新型ランドクルーザーFJは、2025年10月30日から11月9日にかけて開催されたジャパンモビリティショー2025において世界初公開されました。東京ビッグサイトを会場としたこの展示会で、トヨタブースの主役としてアンベールされ、世界中のオフロードファンの注目を集めました。
2026年中盤の発売に向けて
2026年初頭にはディーラー向けの商品説明会や簡易パンフレットの配布が始まる可能性があります。2026年春には先行予約の受付開始が見込まれ、初期ロットは争奪戦になることが予想されます。正式発売およびデリバリー開始は2026年中盤(6月〜9月頃)と予測されています。まずは日本市場からスタートし、その後タイ、オーストラリア、中東などへ順次展開されるでしょう。
カスタマイズと将来の展望
無限の拡張性を持つ設計
「Freedom & Joy」のコンセプトが示す通り、新型FJは購入後のカスタマイズを前提とした設計がなされています。トヨタ純正のアクセサリーだけでなく、TRDやモデリスタといったメーカー直系ブランドから、オフロード性能を高めるアンダーガード、リフトアップサスペンション、専用デザインのルーフラック、追加LEDランプなどがラインナップされるでしょう。
分割式のバンパー構造やシンプルな内装の作りは、アフターマーケットのパーツメーカーにとっても開発がしやすく、発売直後からサードパーティ製のカスタムパーツが市場に溢れることが予想されます。車中泊用のベッドキット、釣り竿ホルダー、オーバーランド仕様のルーフトップテントなど、ユーザーの趣味に合わせてクルマを「自分色」に染め上げる楽しみはこのクルマの大きな魅力です。
電動化への布石
初期モデルは2.7Lガソリンエンジン一本でのスタートが濃厚ですが、将来的な電動化の可能性も否定できません。ラダーフレーム構造はバッテリーの搭載スペース確保が難しいとされていますが、トヨタはすでにタコマなどでハイブリッドシステムの実績があります。
環境規制が厳しい欧州や北米市場への投入を見据え、将来的には2.4Lターボハイブリッドや完全なBEV(電気自動車)モデルが追加される可能性も十分にあります。このプロジェクトの起源となったコンセプトカーは「コンパクトクルーザーEV」であり、電動化への親和性はデザイン段階から考慮されています。
まとめ
新型ランドクルーザーFJは、肥大化と高級化が進む世界のSUV市場に対するトヨタからの原点回帰への回答です。全長4.5mという日本の道路事情にジャストフィットするサイズに、伝統のラダーフレームと信頼の2.7Lエンジンを搭載し、誰もが愛着を持てるアイコニックな「カクカクボディ」で包み込んだこのクルマは、単なる移動手段を超えた「人生の相棒」としてのポテンシャルを秘めています。
スペック表の数値だけを見ればより高性能なSUVは他にも存在します。しかし「ランドクルーザー」というブランドが持つ絶対的な信頼感、所有する喜び、そして「道なき道を行く」というロマンを400万円前後の現実的な価格帯で実現しようとしている点にこそ、このモデルの真価があります。
2025年秋のジャパンモビリティショーでの実車公開は、日本の自動車業界における最大のトピックとなりました。そして2026年、日本の道を走り出すその姿は、多くのドライバーに「クルマで出かける楽しさ」を再発見させることになるでしょう。

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