日本料理こそ世界に誇る文化であると自負している日本人は少なくありませんが、実際にはすべての外国人が絶賛しているわけではないようです。日本在住の大学講師であり、「ジャパン・タイムズ」の寄稿者でもある英国人が、英「スペクテイター」誌に本音を打ち明けています。
日本料理についての評価は人それぞれ。英国人講師が日本に23年間住み、ありとあらゆる日本料理を食べた末に「日本料理は過大評価されている」と発言したという記事が話題になっています。一方で、日本料理には色んな料理があり、地域や家庭によって味付けは様々。また、醤油が多用され、くどい印象を持つ人もいるようです。しかし、味、栄養バランス、そして見た目においては素晴らしいと思う人も多く、日本料理を食べることで芸術的な体験をすることができるという意見もあります。結局、味覚は個人的なものであり、人それぞれが評価するということです。
料理が外国人にどう評価されるかは、海外に展開している店やインバウンドが売上の相当割合を占めている店にとっては重大な関心事項ですが、それ以外の店や一般消費者にとってはどうでもいいことです。
料理の味の好みは基本的には個人的なものであり、その評価軸も多様です。このような見方も当然あり得るし、他の評価も当然可能です。ただ、それだけのことです。
日本料理は様々な種類があり、地域や家庭によって味付けも異なります。私は子供の頃から食べ慣れた家庭料理や地域の料理が一番美味しいと思います。
海外旅行で食べた料理は自分の口に合うもの、合わないものがありました。国や人によって味覚は異なるため、絶対的な評価はできません。
海外からの旅行者が日本の料理をそこそこ評価していることは嬉しいですが、刺身や寿司などの食習慣が海外でも広まれば、天然の魚資源は乱獲が激化し、魚種の存続さえ危ぶまれる状況になることは避けられないと思います。
また、インバウンドによる観光は国際環境の変化によって大きな悪影響を受けるリスクの大きい受け身の産業ですし、観光産業主導で国家が成長することはまずありません。私たちが美味しいと感じ、しかも健康的な食生活を送ることができたら、それで十分ですね。
数十年前、日本でもフレンチやイタリアンが流行り、(自称)感度の高い小金持ちがこぞって有名店を食べ歩いた時代がありました。一方で、このような風潮に対して「フレンチ(またはイタリアン)には、素晴らしい店や料理があるが、そうでない場合もある。和食や他の国の料理も同じだ」という至って当然の意見もありました。
この文書は、「うん、そりゃそうだよね」という話に過ぎず、意図的に「味音痴の英国人のくせに!」と反論する必要もないと思います。
まず、食べ物には個々人の好みがあるため、最終的には人それぞれです。 ただ、知り合いのアメリカ人は若い時には日本食よりも濃厚な味付けのアメリカンな肉料理の方が美味しいと思ったそうですが、年をとると同じ肉でも日本料理の味付け、更には魚や野菜の方が美味しいと感じるようになったと言っていました。
また、我々日本人にとっては当たり前になっている醤油についても、確かに美味しいですが、あまりにも多くの料理に醤油が使われていてくどいと感じることがあるそうです。
しかし、味や栄養バランス、そして見た目において、日本料理は素晴らしいと思います。ただ、材料が新鮮でないと料理が生きないため、どうしても値段が高くなってしまうのが難点です。
過大評価だろうと過小評価だろうと、それは外国人による評価です。 日本人も日本食もそれらには関係ありません。自分たちで評価すればよいのです。 少なくとも、味以外の評価ができるようになれば、過大評価するようになるでしょう。それができなければ、過小評価するようになるでしょう。 その判断は個人の人間性によると思います。
味覚は、子供の頃からの食事に影響を受けます。「どれも似た味」と感じるのは、味覚的な違いが理解できないためでしょう。日本食に使われる「出汁」の繊細な違いや風味の違いなどは、生まれ育った環境によって理解できないことが普通です。
そのため、大学の講師としては、次のように記述すべきです。
「わからない」
例えば、日本人は「R」と「L」の音を区別することができません。日本語にはこの違いを求められず、同じ音として認識されて育ってきたからです。同じように、日本食を同じ味と感じるのは、同じ音と言われても反論できないということです。また、水墨画を見て、どれも同じと感じるのは同じようなことかもしれません。
口に合う、合わないは仕方がありませんが、大学の講師の立場でリポートを出す場合、同じ味に感じる理由や英国食と日本食の違いについて論じるべきです。この講師は、日本にいて何をしているのでしょうか。
外国人が日本料理を評価することは、過大評価でも過小評価でもよいと思います。ただ、一人の外国人が全ての日本料理を評価することは不可能です。日本料理は長い年月をかけ、風土や国民の口に合うように改良されてきたものです。一人の日本人が英国料理がまずいと言っても何の意味もありませんし、同様に、一人の外国人が日本料理が過大評価されていると言っても意味がありません。そのような記事を掲載する新聞は、ただの受け狙いに過ぎません。
料理の好みは人によって異なるため、この英国人が感じた過大評価という感想は個人の主観に過ぎません。
料亭の雰囲気に威圧感があるとか、量が少ないという人もいるようですが、料亭はそういった日本文化を継承している場所なので、フランクに楽しみたいなら、行く店を間違っているかもしれません。
また、「私語禁止の店が日本的な文化のように言うけど、私語禁止の店なんてほとんど無いので見つける方が難しい。そんな稀有な店のことで日本バッシングするのはどうなのか。」という意見もあります。
全文通じて、この英国人は「日本文化は自分の好みには合わなかった」ということを世間に訴えたいだけで、中身のある意見ではないようですね。
正直、味だけを考えると日本料理が特別すぎるとは言えないでしょう。どの国の料理もほぼ同じくらい美味しいです。特にアジアや地中海周辺の料理は絶品です。
しかし、日本料理の優位性は、この記事で言及されているように、プレゼンテーションや圧倒的なオリジナリティにあると思います。特に寿司は、東南アジアでも熟れた寿司はどこにでもあったにもかかわらず、日本人がそれを洗練させ、生魚を西洋にも広めた素晴らしい発明だと思います。実際、不思議なほど美味しいです。
また、元々入手可能な食材や調味料がシンプルだったため、日本人の舌は繊細で美味しい調理法に対するこだわりが強いという特性があると思います。そのため、日本では日本料理だけでなく、世界中の美味しい料理を食べることができます。
まあ物によるよなあ。
一汁三菜とは言うものの、和食派がいつもそうというわけではなく、和食は塩分過多でした。昭和20年代の厚生労働省の調査では、塩分摂取量は1日30gくらいとされていました。伝統的な調理法では塩分量がすごく多かったのです。
また、白米もおかわりを繰り返すと糖質過多になるため、注意が必要です。塩分量が多い伝統的なおかずレシピだと白米が進みますので、注意が必要です。また、カルシウムの不足も顕著です。厚生労働省の国民栄養調査(昭和22年)では、カルシウム摂取平均値は250mgとされていました。和食だけでは、やはり栄養バランスが良いとは言えません。
また、握り寿司の場合は野菜が全く含まれていないため、注意が必要です。牛丼も純和食ということを知らない人も多いのですが、これも栄養バランスは悪いです。
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