東京の都心にありながら豊かな自然に囲まれた代々木公園で、2025年10月25日と26日の2日間にわたり開催されるアースガーデン秋2025は、オーガニック&エコロジーをテーマにした日本最大級のコミュニティフェスティバルです。1995年の初開催から30周年という記念すべき節目を迎える今年は、特別な意味を持つイベントとなります。アースガーデン秋2025のワークショップ内容は、環境意識の高い参加者たちが自然と共生するライフスタイルを学び、体験できる多彩なプログラムが用意されており、手作りクラフト体験から森歩き、みつろうラップ作り、ギアループマーケットまで、心と体を癒しながら持続可能な暮らしのヒントを得られる貴重な機会となっています。単なるマーケットイベントではなく、音楽ライブ、アート展示、食と農のワークショップなど、様々な形で環境問題について考え、実践できる場として、毎回多くの来場者に愛され続けています。

アースガーデンの歴史と理念
アースガーデンは、オーガニック&エコロジカルなライフスタイルを多くの人々にもっと身近に感じてもらい、自然と人が共生する意識を日常生活の中に根付かせることを目的としたコミュニティフェスティバルです。その歩みは1995年秋、東京のお茶の水にある湯島聖堂で開催されたフリーマーケット楽市楽座から始まりました。創成期からエコグッズやフェアトレードのショップ、環境に配慮したブランドと共に成長してきた歴史があります。
その後、代々木公園を主な会場として、春夏秋冬の年4回、季節ごとにコミュニティフェスとして開催されるようになりました。代々木公園という都会のオアシスで展開されるエコやオーガニックを基盤としたマーケットエリアやフードエリアは、多くの人々に持続可能なライフスタイルを提案し続けています。アースガーデンは単なるマーケットイベントの枠を超え、キャンプと自然、音楽の調和を楽しむNatural High!や、八ヶ岳の山々で開催されるHigh Life 八ヶ岳、森の中での音楽フェスティバルLive Forestなど、様々な形態のイベントを企画・運営してきた実績があります。
環境への配慮も徹底しており、来場者には排気ガス抑制のため自動車の利用を控え公共交通機関の利用を呼びかけています。また、イベント会場でのゴミ削減への協力も求めるなど、実践的なエコロジーの取り組みを推進してきました。このような姿勢は、30年という長い歴史の中で培われてきたアースガーデンの核となる価値観であり、2025年の秋も変わることなく受け継がれています。
2025年秋開催の特別な意味
2025年のアースガーデン秋は、初開催から30周年という特別な節目を迎えます。1995年秋に湯島聖堂で小規模なフリーマーケットとして始まったイベントが、30年の時を経て、日本を代表するオーガニック&エコロジーのコミュニティフェスティバルへと成長しました。この30年間、環境問題への意識は世界的に高まり続け、気候変動、プラスチック汚染、生物多様性の喪失など、地球規模の課題が顕在化してきました。
アースガーデンは、こうした時代の変化に対応しながら、一貫して持続可能な社会の実現を目指し、草の根レベルでの意識啓発と実践の場を提供してきました。2025年秋の開催は、これまでの歩みを振り返り、未来へ向けた新たな一歩を踏み出す機会となります。30周年記念として、過去のアースガーデンの写真展示や、創設当初から関わってきた人々のトークセッションなども予定されており、アースガーデンの歴史と未来を共有する貴重な機会となっています。
アースガーデン秋2025ワークショップ内容の全貌
アースガーデン秋2025では、多彩なワークショップと体験プログラムが用意されています。第一弾の出店者発表では、手作りの温もりあふれるクラフト作品、世界各国の個性的な雑貨、こだわりのフード、そして日常を豊かにするユニークな体験が集結することが明らかになりました。ワークショップの内容は、参加者が実際に手を動かして学べる体験型のものから、専門家の話を聞きながら知識を深めるものまで、幅広いニーズに対応しています。
Mountain High!企画の魅力
今年も注目の企画Mountain High!が展開されます。これは、山で仕事をしている人たちが、ワークショップや販売を通じて日々の活動を紹介するという特別な企画です。山の暮らしや自然との共生について、実際に山で働く人々から直接学べる貴重な機会となっています。Mountain High!というテーマは、山で感じる高揚感や充実感を、都会の真ん中にある代々木公園に持ち込むというコンセプトで展開されており、このテーマのもと、山で働く人々、山を愛する人々が集まり、山の魅力や山での暮らしについて語り合い、その素晴らしさを共有する場が設けられています。
都会に暮らす多くの人々にとって、山での暮らしは憧れであると同時に、なかなか触れる機会のない世界です。Mountain High!企画では、そんな山の世界を身近に感じることができます。山で林業に従事する人、山小屋を経営する人、登山ガイドをしている人など、様々な形で山と関わる人々が、自分たちの経験や知識を共有してくれます。山の自然環境の素晴らしさだけでなく、山での持続可能な暮らし方、環境保全の取り組み、地域コミュニティとのつながりなど、多面的に学ぶことができます。
はだしで森あるきワークショップの深い体験
清里・八ヶ岳を拠点に活動するはだし研究家の金子純氏による、ユニークなワークショップが開催されます。はだしをキーワードに、森あるきツアーやトレイルづくりワークショップを実施するこのプログラムは、アースガーデン秋2025のワークショップ内容の中でも特に注目を集めています。
このワークショップでは、参加者が実際に裸足で森の中を歩くことで、足の裏から自然を感じ取り、五感を開き、心と体をリフレッシュさせることができます。現代社会では靴を履くことが当たり前になっていますが、裸足で歩くことで忘れていた感覚を取り戻し、自然との一体感を味わうことができるのです。金子氏は、裸足で歩くことの効果について、足裏の感覚が研ぎ澄まされることで体のバランス感覚が向上し、姿勢が良くなることを指摘しています。
また、地面の温度や質感、湿り気などを直接感じることで、自然環境への意識が高まり、環境保護への関心も深まるといいます。このワークショップでは、ただ歩くだけでなく、参加者同士で感じたことを共有したり、森の中でのはだしの場づくりについて考えたりする時間も設けられています。子どもから大人まで、誰でも参加できる体験型のプログラムとして人気を集めており、都会の喧騒を離れて自然と一体になる貴重な時間を提供してくれます。
森の中を裸足で歩くという行為は、単なるアクティビティではなく、自分自身の感覚を研ぎ澄まし、自然とのつながりを実感するマインドフルネスの実践でもあります。一歩一歩、地面を踏みしめる感覚に意識を集中することで、日常の雑念から解放され、今この瞬間に存在することの喜びを感じることができます。
山梨Wood Rockの木育プログラム
山梨県産の木材を使用した家具や木工品を展示・販売する山梨Wood Rockも出店します。このブースでは、単に製品を販売するだけでなく、木材の利用や森林保全について楽しく学べる木の一生すごろくなども用意されています。山梨Wood Rockの取り組みは、地域の森林資源を活用した持続可能な林業のモデルとして注目されています。
木材は、植えられてから伐採され、加工され、製品として使われ、最後には土に還るまで、長いライフサイクルを持っています。木の一生すごろくは、このサイクルを楽しみながら学べる教育的なツールとして開発されました。参加者は、すごろくを通じて、木がどのように育ち、どのように利用され、環境にどのような影響を与えるのかを理解することができます。
また、山梨県産材を使った家具や雑貨の展示を通じて、地産地消の重要性や、地域の木材を使うことが地域の森林保全にどうつながるのかを実感することができます。木工品の中には、その場で名入れやカスタマイズができるものもあり、世界に一つだけのオリジナル製品を作ることも可能です。木の温もりを感じながら、森林と人の暮らしのつながりについて考える機会となるでしょう。
日本の森林率は約7割と世界的にも高い水準にありますが、国産材の利用率は決して高くありません。輸入材に頼る構造が続くことで、国内の森林が適切に管理されず、荒廃してしまうという問題も指摘されています。山梨Wood Rockの活動は、地域の木材を使うことで地域の森林を守り、林業を活性化させるという、持続可能な循環を生み出す取り組みなのです。
Bee Eco Wraps Japan 10周年記念企画
みつろうラップのパイオニアであるBee Eco Wraps Japanが、10周年を記念した特別企画を展開します。会場内にWa no Ma(わのま)と名付けられた特設スペースを設け、みつろうラップの体験ワークショップや、サステナブルな暮らしについてのトークセッションなどが行われる予定です。アースガーデン秋2025のワークショップ内容の中でも、環境問題への実践的な解決策を学べる重要なプログラムとなっています。
みつろうラップは、プラスチックラップに代わる環境に優しい選択肢として、近年注目を集めています。オーガニックコットンにみつろう(蜜蝋)、ホホバオイル、樹脂などを染み込ませたもので、手の温もりで柔らかくなり、食品や容器を包むことができます。洗って何度も使えるため、使い捨てプラスチックの削減に貢献します。
Wa no Maでは、実際にみつろうラップを作るワークショップが開催されます。参加者は、好きな布を選び、みつろうを溶かして染み込ませる作業を体験できます。自分で作ったみつろうラップは、その日から使い始めることができ、日常生活の中でプラスチック削減を実践するきっかけとなります。また、Bee Eco Wraps Japanの10年間の歩みを振り返る展示や、サステナブルな暮らしを実践する人々のストーリーを紹介するコーナーも設けられる予定です。
世界中で年間約800万トンのプラスチックが海に流出していると言われており、海洋生物への影響や、マイクロプラスチックによる環境汚染が深刻化しています。日常生活の中で使い捨てプラスチックを減らすことは、個人レベルでできる最も効果的な環境保護活動の一つです。みつろうラップの使用は、その第一歩として非常に取り組みやすい方法であり、このワークショップはプラスチックフリーな生活への第一歩を踏み出したい人にとって、貴重な学びの場となるでしょう。
ギアループマーケット15回目の開催
アースガーデン秋の名物企画となっているギアループマーケットが、今回でなんと15回目を迎えます。この企画は、2011年にJOIN THE LOOPとしてスタートして以来、毎年秋のアースガーデンで開催されている人気プログラムです。アースガーデン秋2025のワークショップ内容を語る上で、欠かすことのできない重要な要素となっています。
ギアループマーケットは、使わなくなったアウトドアギアや登山用品、キャンプ道具などを持ち寄り、必要な人に譲ったり、交換したりするフリーマーケット形式のイベントです。ループ(循環)という名前が示す通り、物を捨てずに次の使い手に渡すことで、資源の循環を促進することを目的としています。このマーケットの魅力は、単なる中古品の売買にとどまらない点にあります。
出店者と購入者の間でギアにまつわるストーリーが共有され、そのギアを使った登山やキャンプの思い出が語られます。ギアを手放す人は、そのギアが新しい持ち主のもとで新たな冒険に使われることを喜び、ギアを手に入れる人は、そのギアが持つ歴史に敬意を払います。また、ギアループマーケットでは、アウトドアギアの修理やメンテナンスのワークショップも開催されることがあります。
壊れたテントのファスナーを直す方法、登山靴の手入れの仕方、寝袋の洗濯方法など、ギアを長く使い続けるための知識やスキルを学ぶことができます。15回目という節目を迎える今回は、これまでの歩みを振り返る特別展示や、ループに参加してきた人々のストーリーを紹介するコーナーも設けられる予定です。物を大切にする文化、循環型社会の実現に向けた取り組みの好例として、多くの注目を集めています。
アウトドアギアの製造には多くの資源とエネルギーが使われています。新品を購入する代わりに中古品を利用することで、製造に伴う環境負荷を削減できます。また、まだ使えるものを捨てずに循環させることで、廃棄物の削減にもつながります。ギアループマーケットは、楽しみながら環境保護に貢献できる素晴らしい取り組みです。
多彩な手仕事のクラフトワークショップ
アースガーデン秋2025のワークショップ内容には、手仕事のクラフトワークショップも豊富に用意されています。陶芸、織物、染色、木工、レザークラフトなど、伝統的な技術を現代に伝える職人たちが集まります。参加者は、短時間で完成する小物作りから、じっくり取り組む本格的な作品制作まで、自分のレベルや興味に合わせて選ぶことができます。
陶芸ワークショップでは、土をこねて形を作り、自分だけの器を制作する体験ができます。ろくろを使った本格的な陶芸から、手びねりで気軽に作れる小皿やカップまで、様々なレベルのプログラムが用意されています。土に触れる感覚は、都会生活では得難い癒しの時間を提供してくれます。
織物・染色ワークショップでは、天然染料を使った草木染めや、手織りの体験ができます。化学染料とは異なる、自然な色合いの美しさを実感できます。藍染、茜染、玉ねぎの皮染めなど、様々な植物から抽出した染料を使って、世界に一つだけの布を作ることができます。
木工ワークショップでは、木材を削ったり、組み立てたりして、カトラリーや小箱などの実用的な作品を作ります。木の温もりを感じながら、ものづくりの喜びを味わうことができます。レザークラフトワークショップでは、革を縫ったり、刻印を入れたりして、財布やキーホルダーなどのオリジナルアイテムを作成できます。
これらの手仕事のワークショップは、単に作品を作るだけでなく、職人の技術や伝統文化について学ぶ機会でもあります。大量生産・大量消費の時代にあって、一つ一つ手作りされるものの価値を再認識し、ものを大切にする心を育むことができます。
心と体を癒すウェルネスプログラム
アースガーデン秋2025では、心と体を癒すウェルネス系の体験も充実しています。ヨガ、瞑想、アロマテラピー、マッサージ、レイキなど、様々なアプローチで心身のバランスを整えるプログラムが提供されます。代々木公園の緑豊かな環境の中で、都会の喧騒を忘れて自分自身と向き合う時間を持つことができます。
ヨガワークショップでは、芝生の上で青空の下、自然と一体になりながらヨガを楽しむことができます。初心者向けのやさしいヨガから、上級者向けのパワーヨガまで、様々なレベルのクラスが用意されています。朝の清々しい空気の中で行うモーニングヨガは、心身をリフレッシュさせ、一日を活力に満ちてスタートさせてくれます。
瞑想ワークショップでは、マインドフルネス瞑想や呼吸法を学ぶことができます。忙しい日常の中で、自分の呼吸や身体感覚に意識を向ける時間を持つことは、ストレス軽減や集中力向上に効果があります。初めての人でも気軽に参加できるよう、丁寧な指導が行われます。
アロマテラピーワークショップでは、精油の基礎知識を学び、自分だけのアロマスプレーやアロマオイルを作ることができます。ラベンダー、ユーカリ、ティーツリーなど、様々な精油の香りと効能について知り、日常生活に取り入れる方法を学べます。
マッサージやボディワークの体験ブースでは、タイ古式マッサージ、アーユルヴェーダ、指圧、リフレクソロジーなど、世界各地の伝統的な施術を受けることができます。熟練のセラピストによる施術は、身体の緊張をほぐし、エネルギーの流れを整えてくれます。
これらのウェルネスプログラムは、現代人が抱えるストレスや疲労に対する自然な解決策を提供してくれます。薬に頼るのではなく、自然な方法で心身のバランスを整えることの大切さを実感できるでしょう。
子どもと一緒に楽しめるファミリー向けプログラム
アースガーデン秋2025のワークショップ内容には、子ども向けのプログラムも豊富に用意されています。自然素材を使った工作、絵の具を使ったアート体験、食育をテーマにした料理ワークショップなど、遊びながら学べるプログラムが盛りだくさんです。家族連れでも楽しめるイベントとして、多くの親子に愛されています。
自然素材を使った工作ワークショップでは、木の枝、木の実、葉っぱ、石などを使って、オリジナルの作品を作ることができます。子どもたちは、自然の素材に触れながら、創造力を発揮し、世界に一つだけの作品を作り上げます。どんぐりや松ぼっくりを使った動物作り、流木を使ったオブジェ、押し花を使ったしおり作りなど、様々なプログラムが用意されています。
絵の具を使ったアート体験では、大きなキャンバスや紙に、自由に絵を描くことができます。指で描いたり、手形を押したり、体全体を使って表現する楽しさを味わうことができます。環境に配慮した天然由来の絵の具を使用しているため、小さな子どもでも安心です。汚れてもいい服装で参加すれば、思う存分アートを楽しむことができます。
食育をテーマにしたワークショップでは、野菜の収穫体験(プランター栽培されたものなど)、野菜スタンプ作り、簡単な料理体験などが行われます。子どもたちは、食べ物がどこから来るのか、どのように育つのかを学び、食への興味と感謝の気持ちを育むことができます。自分で収穫した野菜を使って料理を作る体験は、子どもたちにとって忘れられない思い出となるでしょう。
また、会場内には授乳室やおむつ替えスペースも設けられており、小さな子ども連れの家族でも安心して過ごせる環境が整っています。ベビーカーでの移動もしやすいよう、通路幅も配慮されています。家族全員が楽しめるアースガーデンは、休日のお出かけ先として最適です。
食と農のワークショップで学ぶ持続可能な食生活
アースガーデンでは、オーガニックフードも重要なテーマです。会場には、全国各地から厳選されたオーガニック食材を使った料理を提供する飲食ブースが並びますが、それだけでなく、食と農に関するワークショップも開催されます。アースガーデン秋2025のワークショップ内容の中で、食と農のプログラムは特に人気が高く、実生活に直結する知識を得られると好評です。
発酵食品作りのワークショップでは、味噌、醤油、麹、漬物など、日本の伝統的な発酵文化について学びながら、実際に仕込みを体験することができます。発酵食品は、健康に良いだけでなく、保存性も高く、サステナブルな食生活に欠かせない要素です。味噌作りワークショップでは、大豆を煮て潰し、麹と塩を混ぜて仕込むという、昔ながらの方法を体験できます。自分で仕込んだ味噌は持ち帰って自宅で熟成させ、数ヶ月後には手作り味噌として味わうことができます。
都市農業や家庭菜園に関するワークショップも人気です。ベランダでできる野菜作り、コンポストを使った生ごみリサイクル、ハーブの育て方など、都会暮らしでも実践できる農的な暮らしのヒントが満載です。狭いスペースでも育てられる野菜の種類、プランター栽培のコツ、土作りの基本など、初心者でもすぐに始められる実践的な知識を学べます。
料理のワークショップでは、マクロビオティック、ヴィーガン、ローフードなど、様々な食のスタイルを体験できます。プラントベースの食事が環境に与える影響や、地産地消の重要性についても学ぶことができます。畜産業は温室効果ガス排出の大きな要因の一つとされており、植物性の食事を増やすことは環境保護に貢献します。美味しく健康的で、しかも環境にも優しい食事の作り方を学べるこれらのワークショップは、食生活を見直すきっかけとなるでしょう。
また、オーガニック野菜の試食会や食材についての勉強会なども開催されます。有機農業と慣行農業の違い、農薬や化学肥料が環境や健康に与える影響、オーガニック認証の仕組みなど、食の安全性について深く学ぶことができます。生産者自身が登壇し、栽培へのこだわりや苦労、喜びについて語る場面もあり、食べ物への感謝の気持ちが自然と湧いてきます。
音楽ライブとアートプログラムの魅力
アースガーデン秋2025は、ワークショップだけでなく、音楽ライブやアートパフォーマンスも充実しています。会場内に設置されたステージでは、オーガニックやエコロジーのメッセージを込めた音楽を奏でるアーティストたちが登場します。アコースティックギター、ジャンベ、ディジュリドゥなど、アコースティックな楽器を使った演奏が中心で、自然の中で音楽を楽しむという、アースガーデンならではの雰囲気を作り出しています。
出演するアーティストは、環境問題や社会問題に関心を持ち、音楽を通じてメッセージを伝えることに意義を感じている人々です。彼らの音楽は、エンターテインメントとしての楽しさと同時に、聴く人々の心に何かを訴えかける力を持っています。2024年の開催では、みにょんず・クルセイダーズ、ALKDOをはじめとする様々なアーティストによる音楽ライブが行われ、多くの来場者を魅了しました。
音楽を聴きながら、芝生の上でピクニックを楽しむ人々、友人や家族と語り合う人々、一人で静かに音楽に浸る人々など、それぞれが思い思いの時間を過ごします。都会の中心にありながら、ゆったりとした時間が流れる空間は、アースガーデンならではの魅力です。また、音楽ライブの合間には、アーティストや出演者によるトークセッションが行われることもあります。環境問題、社会問題、持続可能な暮らし方などについて、様々な視点からの意見が交わされ、来場者は新しい視点や知識を得ることができます。
アート面では、ライブペインティングやインスタレーションアートなど、その場で生まれるアート作品を楽しむことができます。ライブペインティングでは、アーティストがその場で絵を描いていく様子を間近で見ることができます。白いキャンバスに少しずつ色が加わり、形が現れ、作品が完成していく過程は、見る者に創造の喜びを感じさせます。
インスタレーションアートも見どころの一つです。リサイクル素材や自然素材を使った立体作品が、会場の様々な場所に展示されます。ペットボトル、缶、段ボール、流木、石などが、アーティストの手によって新しい命を吹き込まれ、美しいアート作品に生まれ変わります。これらのアート作品は、単に美しいだけでなく、環境問題や資源の循環について考えるきっかけを提供します。捨てられるはずだったものが美しいアート作品になるという事実は、物の価値や廃棄の概念について再考させる力を持っています。
マーケットエリアで見つける持続可能な商品
ワークショップと並んで、アースガーデンの大きな魅力となっているのが、多彩な出店者が集まるマーケットエリアです。第一弾の出店者発表では、手作りの逸品から美味しいフード、心と体を癒す体験まで、秋の代々木公園に大集合することが明らかになりました。
エコグッズやフェアトレード商品を扱うショップ、オーガニックコットンの衣類、天然素材の化粧品、無添加の食品、環境に配慮したライフスタイル雑貨など、日常生活に取り入れやすいサステナブルな商品が並びます。また、世界各国の個性的な雑貨を扱うブースも魅力的です。アジア、アフリカ、南米などから集められた手作りの雑貨は、それぞれの国の文化や伝統を感じさせる独特の魅力があります。
フェアトレード商品を購入することは、遠く離れた国の生産者を支援することにつながります。適正な価格で取引されることで、生産者は安定した収入を得ることができ、子どもの教育や医療、コミュニティの発展に投資することができます。また、フェアトレードは、児童労働や強制労働の防止、環境保護、ジェンダー平等の推進など、社会的公正の実現にも貢献します。
フードエリアでは、オーガニック野菜を使ったカレー、無添加のパン、天然酵母のピザ、マクロビスイーツ、ヴィーガンバーガーなど、体に優しく美味しい料理が味わえます。生産者の顔が見える食材を使い、丁寧に作られた料理は、食の安全性や環境への配慮を実感させてくれます。多くの飲食ブースでは、マイ容器を持参した人には割引サービスを提供しており、使い捨て容器の削減を推進しています。
環境配慮の具体的取り組み
アースガーデンでは、来場者にもエコロジカルな行動への協力を呼びかけています。まず、会場へのアクセスについては、排気ガス抑制のため自動車の利用を控え、公共交通機関の利用が推奨されています。代々木公園は、JR原宿駅や東京メトロ明治神宮前駅、代々木公園駅から徒歩圏内にあり、アクセスは非常に便利です。
また、会場でのゴミ削減への協力も求められています。マイボトルやマイカップ、マイバッグを持参することで、使い捨て容器の使用を減らすことができます。会場内では、ゴミの分別が徹底されています。可燃ごみ、不燃ごみ、プラスチック、ペットボトル、缶、瓶など、細かく分類されたゴミ箱が設置されており、スタッフが分別方法を案内しています。適切な分別により、リサイクル率を高め、環境負荷を最小限に抑える取り組みが行われています。
リユース食器システムも特筆すべき取り組みです。会場内の飲食ブースで料理や飲み物を注文する際、来場者はリユース可能な食器を利用します。食器の利用料として50円を支払いますが、食器を返却すれば返金される仕組みです。また、自分のマイ皿やマイカップを持参することも推奨されており、その場合は利用料がかかりません。会場内には、使用済みのリユース食器を洗浄するための洗い場が設置されており、来場者自身が食器を洗って返却することもできます。
この仕組みにより、使い捨て容器の使用を最小限に抑え、イベント全体の環境負荷を大幅に削減しています。リユース食器システムは、単にゴミを減らすだけでなく、来場者一人ひとりに環境問題について考える機会を提供します。自分で食器を洗って返却する、あるいはマイ食器を持参するという行動を通じて、日常生活でもできる環境配慮について気づきを得ることができるのです。
同時開催の東京ナイトマーケット
アースガーデン秋2025の期間中、代々木公園のケヤキ並木通りでは、東京ナイトマーケットが同時開催されます。こちらは10月22日から26日まで開催され、夜の代々木公園を彩るイベントとなります。東京ナイトマーケットでは、様々な国の屋台料理やドリンク、雑貨などが楽しめます。昼間のアースガーデンとは異なる、夜ならではの雰囲気の中で、国際色豊かな食文化を体験することができます。
アースガーデンと東京ナイトマーケットの両方を楽しむことで、一日中代々木公園で多様な文化や価値観に触れることができます。昼間はオーガニック&エコロジーをテーマにしたワークショップやマーケットを楽しみ、夜は国際的なナイトマーケットで異文化交流を楽しむという、充実した週末を過ごすことができるでしょう。
アースガーデンが提案するライフスタイル
アースガーデンは、単なるイベントではなく、一つのライフスタイルを提案する場でもあります。オーガニック&エコロジカルな生活とは、自然と調和しながら、持続可能な社会を目指す生き方です。具体的には、オーガニック食品を選ぶこと、フェアトレード商品を購入すること、使い捨てプラスチックを減らすこと、リサイクルやアップサイクルを実践すること、地産地消を心がけること、自然エネルギーを利用すること、化学物質を避けること、そして自然の中で過ごす時間を大切にすることなどが含まれます。
これらの実践は、個人の健康や幸福につながるだけでなく、地球環境の保全、社会的公正の実現、地域コミュニティの活性化にも貢献します。アースガーデンに参加することで、こうしたライフスタイルを実践する人々と出会い、情報を交換し、インスピレーションを受けることができます。
アースガーデンは、もっと自由なオーガニックをというテーマを掲げています。これは、オーガニックというものを堅苦しく捉えるのではなく、もっと気軽に、もっと自由に、日常生活の中に取り入れていこうというメッセージです。オーガニックというと、高価で特別なもの、意識の高い人だけが実践するものというイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、アースガーデンが提案するのは、もっと身近で、もっと楽しく、もっと自分らしいオーガニックライフです。
コミュニティとつながりの価値
アースガーデンの最も大きな価値の一つは、人と人とのつながり、コミュニティの形成にあります。同じ価値観を持つ人々が集まり、語り合い、学び合い、インスピレーションを与え合う場として、アースガーデンは機能しています。会場では、初めて会った人同士が自然に会話を始める光景がよく見られます。どこから来たんですか、このワークショップに参加してみませんか、この料理、美味しいですよといった何気ない会話から、新しい友人関係が生まれることもあります。
また、定期的にアースガーデンに通う常連の来場者も多く、彼らの間には強いコミュニティ意識が形成されています。季節ごとの再会を楽しみにし、近況を報告し合い、新しい発見を共有します。出店者同士のつながりも深いものがあります。同じ価値観を持つ仲間として、お互いの活動を応援し合い、情報を交換し、時にはコラボレーションを行います。
こうしたコミュニティの存在は、持続可能な社会を実現する上で非常に重要です。一人では難しいことも、仲間と一緒なら実現できる。お互いに支え合い、励まし合いながら、より良い社会を目指していく。アースガーデンは、そんなコミュニティの拠点となっているのです。
ボランティアスタッフとして参加する意義
アースガーデンの運営を支えているのが、多くのボランティアスタッフです。イベントの準備から当日の運営、片付けまで、様々な場面でボランティアの力が必要とされています。ボランティアとして参加することで、イベントの裏側を知ることができ、運営に関わる喜びを感じることができます。また、同じ価値観を持つ仲間と出会い、ネットワークを広げる機会にもなります。
ボランティアの役割は多岐にわたります。会場設営、受付、案内、ゴミステーションの管理、ステージ運営のサポート、出店者のサポートなど、自分の興味やスキルに合わせて選ぶことができます。アースガーデンのボランティアに参加した人々は、口々に視野が広がった、新しい友人ができた、社会貢献の実感が得られたと語ります。イベントに参加するだけでなく、作る側に回ることで、より深くアースガーデンの理念を理解し、実践することができるのです。
過去の開催実績とこれから
アースガーデン秋は、毎年秋に開催されており、2024年には10月26日から27日の2日間、代々木公園イベント広場でearth garden 秋 2024 MOUNTAIN HIGH!として開催されました。開催時間は土曜日が10時から19時、日曜日が10時から17時でした。イベント終了後には、フォトグラファーのスコ・メグミ氏によって撮影された写真が公開され、イベントの雰囲気が広く共有されました。
2025年の開催は、30周年という節目を迎え、さらに充実した内容となることが期待されています。これまでの30年間で培われてきた経験とネットワークを活かし、より多くの人々にオーガニック&エコロジカルなライフスタイルを提案していくことでしょう。アースガーデン秋2025のワークショップ内容は、過去最高の多様性と質を誇り、初めて参加する人にも、毎回参加している常連にも、新しい発見と学びを提供してくれます。
環境問題がますます深刻化する中、一人ひとりができることを実践し、持続可能な社会を目指すことの重要性は高まる一方です。アースガーデンは、そうした実践の場であり、学びの場であり、そして仲間と出会う場でもあります。2025年10月25日と26日、代々木公園で開催されるアースガーデン秋2025に、ぜひ足を運んでみてください。そこには、より良い未来を創るためのヒントが、たくさん詰まっています。

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